用紙を提出すれば返還されるという単純なものではない

CMや雑誌・新聞広告でよく目にする言葉に過払い金の請求というものがあります。

 

返済をしていると「もしかすれば過払い金があって借金が帳消しになるのではないか?」と期待している方もいるでしょう。
それでは過払い金とはどういうもので、どのような場合に発生、さらには自分で請求できるのでしょうか?

 

利息制限法と出資法の歴史

過払い金を知るためにはまず、利息制限法と出資法の歴史について知らなくてはなりません。

 

2010年、貸金業法が改正されました。
不透明だった消費者金融が透明化した分岐点です。
大きく変わった項目はいくつかあり、その中のひとつが利息制限法と出資法の見直しです。

 

ポイントは、「利息制限法は変わらない」ということ。
しかし「利息制限法以上と出資法が変わった」ということです。

 

貸金業法改正以前の利息制限法と出資法の関係

貸金業法改正以前の利息制限法と出資法の関係

 

貸金業法改正後の利息制限法と出資法

貸金業法改正後の利息制限法と出資法

 

ポイントはグレーゾーン金利、そして改正後の出資法上限金利と行政処分対象です。

 

グレーゾーン金利

利息制限法は元金に応じて3段階に決められています。

 

元金 上限金利
10万円未満 20.0%
10万円以上100万円未満 18.0%
100万円以上 15.0%

 

今も昔も利息制限法は変わりがないものの、なぜグレーゾーン金利と呼ばれる範囲があったのでしょうか?

 

そもそもグレーゾーン金利とは、利息制限法以上出資法以下の金利です。
超過分は無効とされながらも罰則がなかったがために、当然のように大手消費者金融でさえもこのグレーゾーン金利を設定していました。
つまり、利息制限法には違反しているけれども刑事罰の対象にならない範囲です。
法律に違反していながら法整備があいまいだったために設定されていました。

 

それでは現在はどうでしょうか?
大きく変わったのは出資法上限金利が29.2%から20.0%に引き下げられたことと、利息制限法以上は行政処分の対象になったことです。
処罰が明確になっただけではなく、出資法本来の意味を持つ上限金利が設定されなおしたということです。

 

過払い金

それでは話を戻しましょう。
過払い金とはなんであるのか、もうおわかりになったかとおもいます。
つまり、グレーゾーン金利=過払い金です。

 

法律によって決められた本来の金利よりも過剰に支払っていた利息が過払い金です。
そのため返還請求を行うことができます。
法律以上の過剰に支払っていた利息を取り戻すための請求であり正当な権利です。

 

過払い金返還請求は弁護士に依頼する

個人でも過払い金返還請求を行うことはできます。
「自分個人で請求した」という情報源をみたこともあるでしょう。

 

しかし、実際には現実的なことではないと考えてください。

 

過払い金返還請求は、用紙を提出すれば返還されるという単純なものではありません。

 

過払い金がどのくらいあるのか、それを調べることが先決です。
そのためには手元にある明細書だけではできません。
消費者金融に情報開示を請求して、その結果を元に利息の引きなおし計算が必要です。

 

ここで過払い金がいくらあるのかがわかります。

 

次は、いよいよ交渉です。
「法律以上の利息を取られ、それを返してもらうという単純な手続きに、なぜ交渉があるのか?」と思われることでしょう。

 

残念ながら、過払い金は正当な権利でありながら満額の返還は難しいものです。
和解交渉を持ちかけられます。
例えば過払い金満額の6割で手を打つよう持ちかけられたとします。
当然6割程度で納得することはできません。
しかし、それに応えなければ裁判で争わなくてはなりません。
余計な費用がかかり、6割もらったとしてもその金額さえも遣うことになりかねないでしょう。

 

そのために、弁護士に依頼することが必要になります。
過払い金返還請求を含む債務整理を扱っている弁護士事務所に依頼をするとよいでしょう。
交渉の舞台に慣れています。

 

 

全国にはさまざまな弁護士事務所もあり、比較しながら検討してみると良いでしょう。